ゆめ芝居 それがしの申しますことひと通り・・・

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人の徳と歩きについて

NHKの『街道てくてく旅』を、おもしろく見ています。
元プロスポーツ選手が、昔の街道を歩き通すという番組です。

最近では、四国八十八か所歩きを四元奈生美さん(彼女はまだ卓球の現役)、山陽道を原田早穂さん(シンクロナイズドスイミング)、熊野古道を森上亜希子さん(元テニス)。

何年もシリーズが続いて、番組が認知されるようになったということもありますが、各地での人々の歓迎ぶりが暖かく、こちらも気持ちが温まります。
そのあたり、NHKらしい番組とも言えます。

とりわけ、お婆ちゃんが途中で待ち構えていて、握手を求めたり、一服していけという様子には、単なるミーハーとは違うような雰囲気が感じられます。

大げさですが、徳を積んだ僧が通りかかるのにふれるとでも言いましょうか。
各回見ているときは、さほどではないのですが、総集編で通して見ると、よけいにそう感じます。

歩くことは、徳を積むことにつながるのかもしれません。
古来、僧の修行のひとつは行脚です。

そういえば、放浪画家、山下清さんの例もありますね。

また、私が子供のころ、及川裸観さんという健康運動家がありました。
「全身を顔にせよ」というのが彼の主張で、いつも上半身は裸、半ズボン姿で、「薄着は健康のもと」と書かれたのぼりを持って、日本全国を歩いて行脚していました。
笑いは健康によいのだと、何かといえば「ワッハッハー」とよく笑います。
テレビのゲストにもよく出てきましたし、一度は実際にすれ違ったことがあります。

彼らも、歩きながら人々とふれあい、一宿一飯を得ていったのでしょう。
都会的な感覚から見れば「変な人」でしょうが、旅を続けるうちに、ある種の徳というものが、確かに積まれていったのだと思います。

少し前まで人並み以上に努力を積んでいた元スポーツマンが、今度は普通でない距離を歩きながら、たくさんの人々とふれあっていく「行脚」。
そう考えると、番組の旅人たちが、回を追うごとに、顔つきがよくなっていくように思えてきます。
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by 50TEMPEST | 2010-12-29 11:27 | 見て聞いて考えた