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ゆめ芝居 それがしの申しますことひと通り・・・

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光を見よう・・・震災体験2011.3.11~13

11日 金
仕事部屋でパソコンに向かっていて、地震を感じた。
両側の書棚は、天井までの間に発泡スチロールをはさんであるが、スチロールがギシギシきしむ音。
縦揺れと長く続く感じから、離れた大きな地震と直感。部屋を出てリビングに行きテレビをつけた。
あらためて大きな揺れ。
テレビ台にあった写真立てと、どこかの観光土産の象の人形が落ちた。

おさまってから、家の中を点検。
仕事部屋は、平積みしていた本が崩れていた。
書棚の本は問題なし。
ゆるかったスチロールが、はさんでいた場所からはずれていたので、次の揺れに備え、動かないようにはさみ直した。

台所の食器棚は壁固定で、飛び出したものはなし。
リビングの食器棚は、スチロール固定のおかげか無事。

和室と寝室の家具は、手前下部にゴムくさびを入れてあり、これも問題なし。

カミさんの使っているライティングデスクと書棚も、上にスチロールをかませてあって問題なし。
ここでは、素焼の埴輪人形が落ちて壊れていた。


テレビで、津波の様子を見る。
特に名取の空撮映像、畑や住宅地をズーーーッと飲み込んでゆく様子に、動けず見入る。
気づいているのか、いないのか、道をのんきに(そう見える)行く車に襲いかかる水・・・。


カミさんは仕事で都心に出かけていて、電話は通じない。
とりあえず携帯メールを送る。
その後、パソコンメールも送ってみる。
義兄たちも一緒、と返信が来て、まずは安心。
向こうの事務所にはテレビがなかったので、交通の情報把握を心配した。
娘から教えられてUSTREAMで見ていたことを後で知った。

カミさんの実家から電話がある。
市原の製油所火災をテレビで知っての心配。
火災は遠いこと、カミさんが帰宅難民になりそうなことだけを伝えた。

携帯はダメでも、地方との間は家の電話が通じるようなので、函館の私の親にかける。
無事を知らせた。
向こうは高台なので津波の問題はないが、妹の連れ合いの生家が浜に近い。


当面の安否確認が済み、揺れも収まったので、マンションの管理センターに行った(今年、管理組合の役員になっている)。
自治会の皆さん、管理組合の役員が、もうたくさん来ていた。

私の家の棟は低層だか、高層の棟はかなり揺れた模様。
家具が倒れ、ご主人が出てしまっているため、赤ちゃんと若い奥さんなど数人がセンターに避難してきているとのこと。

高層棟の1か所で水道管が破損、水が出ているとの報告があった。
管理組合の理事長も、工事に詳しい副理事長も、東京に出ていて連絡がとれない。
たまたま別の仕事で来ていた設備管理会社の社員に、応急処置を依頼。

この工事のために、夜遅くまで時間をとられた。
1階の、縦系統のバルブの下で、パイプにひとまわり亀裂が入っていて、盛大に水が出ている。
近くの排水溝では流しきれず、エントランスホールに1センチ以上水がたまっていた。

ボロ布を調達して、吸わせようとしたが、とてもダメ。
滑るので、注意を呼びかけ、迂回路を案内する掲示。

棟単位の止水バルブが見つからず、ポンプを止めるため全棟断水せざるを得ない。

問題個所にテープを巻いて固めようとしたが、圧力のかかる場所なので、やはりその程度では止まらない。
しかし、どうやら排水溝に収まる程度にはなった。
翌日の本格工事の手配を依頼。
自治会が持っていた足場板を敷いて、とりあえず撤収。

疲れたが、もし在職中なら、社員の安否確認やら何やらで、こんなものではなかっただろうと思われた。


12日 土
ヘリコプターの音などで、目覚めた。習志野の自衛隊が動員されていると思われる。

鉄道が動き始め、カミさんがやっと帰宅。
昨夜は、義兄が泊っていたホテルに転がりこめたとのこと。

昼頃、理事長ともうひとりの副理事長が帰宅。
マンション管理員が見回ってくれた点検結果を聞く。

確認に我々も見回ってみると、建物にやや大きいクラックが4か所。
小さいヒビなどはかなりの数。
致命的なものでないのが幸い。

夕方から水道管破損の復旧工事に立ち会い。
2~3時間で終わる見込みが、古い配管がさびついていて取れず、難航。
深夜までかかり、住民からのクレーム頻発。
逆に、水道工事関係の住民は、照明道具を貸してくれたり、アドバイスをくれたりした。

テレビは被災映像を繰り返し流すだけ。
情報把握に何となく見ていると、気分が落ち込む。
美しい景色かお笑いか、罪のない番組でもやってくれるとよいと思う。


13日 日
さらに建物のクラックが渡り廊下周辺で判明。

近隣でも液状化現象のひどい所がある模様。
給水をしているマンションもある。

原発を緊急停止することに関わるトラブルがわかってくる。
海水を入れることは、もう使えないということだろう。
周りで仕事をしている人は、命がけのはず・・・。

計画停電が発表され、停電になった場合の対応を、役員で検討。
日曜日なので、技術的なことは明日。
朝7時に放送を入れることに。

自宅に戻り、非常用品をチェック。
懐中電灯は部屋の数より多いくらい。
ロウソクもそこそこある。
by 50TEMPEST | 2011-03-15 11:41 | 東日本大震災