昔は蠅が多かったものです。
なま物が外にあると、わっとたかる。
家の中まで、どんどん入ってきて飛び回る。
台所などに吊る蠅取りリボンというものがありました。
ベタベタする糊のようなものがついたリボンです。
筒の中から引き出すと、長く出てきます。
これを天井から吊る。
飛び回る蠅が、それについたら最後逃げられません。
人間だって、うっかり髪の毛でも触ったら大変です。
なかなかとれません。
蠅取りリボンは、魚屋さんに吊ってあったりもしました。
真っ黒に蠅がくっついていました。
リボンいっぱいになったら、そっとはずして捨てるのです。
今思えば、見た目、きれいごとではありませんね。
また、どこから飛んでくるか、果てしない蠅を、片端からくっつけたところで、きりのない話ではあります。
蠅取り紙とも言いました。
どぶなどがなくなり、ゴミの処理が衛生的になるにしたがって、蠅が減り、最近はすっかり見なくなりました。