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ゆめ芝居 それがしの申しますことひと通り・・・

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志ん朝さんの落語の「テープ」

志ん朝さんを好きな人がいるんだけど、テープ持ってない?
唐突に娘からメールが届いた。

私は昔エアチェック(この言葉も聞かなくなった)した落語のテープをたくさん持っている。
そもそもは高校時代に友人がやっていて、卒業のときそのコレクションを私が譲り受け、以来、20年ぐらい続けたか。三遊亭円生さんが中心だが、他の人の噺もかなり録ってある。最近は放送が減ったし、好きな人はみな死んでしまったのでやめている。

実は、録音にはオープンリールのテープを使ってきた。ほとんどが7号というサイズで、9.5cm/秒で片面90分録音してある。カセットが登場したのは高校時代で、高価の割には安定性がなかったし、長時間録音するにはやはりオープンだったのだ。
就職して東京に来てからは、秋葉原のおかげでテープは何とか買えたものの、それでも次第に買えなくなるし、機械もなくなる。今ある機械は13年くらい前に買い換えた3台目だが、あの頃でもずいぶん探した。
危機感を感じて、その後、カセットにダビングする作業をした。160巻ばかりのうち、100巻近くはやったが、なにしろ時間がかかる(ダビングにはそのままの時間を要する)のにアゴを出してしまった。

娘のリクエストではあるし、先方のコレクションと交換できるというのにも魅かれて進呈用の作業にかかった。これがまた大騒動である。
最近買ったミニコンポのおかげで、私のところでカセットからMDにはできた。
ところが先方にはMDプレーヤーがないので、娘がその方面に詳しい友達に頼んでCDにしてもらって渡す。先方はそれをまたiPodにするのだという。
最初のオープンリールからかぞえれば、なんと気の長い話であることか。ただ、デジタル化さえすれば、素人でも音質を落とさずにコピーが作れる。これはこれですごい話。
作業しながら、ひさしぶりに聞く今は亡き志ん朝さんの若い頃の声は、色気があってすばらしかった。

さて、問題はまだカセットになっていない分である。カセットもいつまであるか危ういので、オープンリール機が動くうちに、自分でデジタル化しなければなるまいと思い始めているこの頃である。
by 50TEMPEST | 2004-12-23 08:07 | 見て聞いて考えた