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会社みたい・・・AKB株式会社物語

AKB株式会社という会社がありました。
多くの顧客を抱えています。

何と言っても、その業績を支えているのは、個性ある役員たちです。
役員の席は限られています。

毎年選挙で序列がついて選ばれます。
「神の〇人」と呼ばれていました。

好業績を背景に、創業会長は、名古屋、大阪、福岡、台北、ジャカルタと子会社を作りました。
子会社はまったく同じ営業スタイルで活動を始めました。

もとの社員は驚きました。
海外はともかくも、自分たちは全国マーケットなのかと思っていたら、主要都市は渡せということかと思ったからです。

しかし、自分たちが回りきれない地方などを、子会社のメンバーが自分たちの名でカバーし、人が足りない時には貸してくれたりもするので、相乗効果がねらいなのだなと納得しました。
会長の手腕に関心しました。

ある日、子会社のトップが、本社と兼務の形で抜擢されるという人事が発表されました。

もとの社員は、また驚きました。
限りある役員の座をねらう人間が増えたのですから。

しかし、抜擢の人を含め、何人かは子会社籍のまま定期的に東京のメンバーに入って仕事をよくしていたのです。
なじみの顔です。確かに力もあります。

よく考えると、地方から優秀な人材を採り、本社に抜擢するというのは、たいへん合理的なシステムだなと納得しました。
会長の手腕にまた関心しました。

直近の選挙で、「神」に選ばれた社員がいました。
このところ、力をつけ、グッと人気も出たのです。

ところが、よくある話ですが、目立つとアラを暴き立てる人が出るものです。
ちょっとした異性問題が発覚しました。

会長は、その社員を呼んでこう言いました。

何と言っても、お前の不注意だ。
このタイミングでのスキャンダルはクビものだ。
しかし、切ることはしない、もう一度チャンスをやろう。
ついては、お前の郷里に近い福岡の子会社は、他地区とくらべてもうひとつだ。
この際、そっちに行って、てこ入れをしてくれ。
お前の実力が本物かどうか、社内や、世間に見せつける格好の機会だろう。
お前の働き次第では、本社に呼び戻してやるかもしれんぞ。

当人にとっては、いいも悪いもありません。
絶対のカリスマの命令です。

もとの社員は、またまた驚きました。
子会社は、人材登用だけでなく、ローパフォーマーを還流させる受け皿でもあったのです。

実にうまく仕組まれたシステムの中に、自分たちがしっかり取り込まれていることに気づかざるを得ませんでした。
そして、だんだんに増えるストレスの中で、がんばり続けましたとさ。
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by 50tempest | 2012-06-18 07:12 | 見て聞いて考えた