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ゆめ芝居 それがしの申しますことひと通り・・・

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氷山思考17 涙をこらえて残した給食

まず上がとがった二等辺三角形を描いてください。その、上から1/4ぐらいのところに、底辺と平行に(つまり横に)波線を描いてください。三角形が水面上と水面下に区切られたことになりますね。この図をそばにおいて世間をのぞいてみましょう。

水面上を「短期記憶」とします。水面下を「長期記憶」とします。
「短期記憶」とは、その名のとおり短期間しか記憶されていない記憶のことです。人間が情報をいったん受け入れると、そのまま保持していられるのは数十秒だそうです。
一方、「長期記憶」とは定着して長期間記憶される記憶のことです。ここまで行かないと、人間はすぐ忘れてしまいます。

短期記憶にはいった情報が長期記憶として保管されるには、過去の記憶に照らして整理され意味づけされる必要があります。たとえば、一度耳で聞いた電話番号は暗誦し続けていないと、はずみでフッと忘れてしまいますが、語呂合わせで覚えればすぐ思い出すことができますね。

短期記憶から長期記憶に移すときの仕分けが、「わかる」という感覚です。つまり、「分けられる」ということです。ただ、この処理をする回路は狭いので、いちどきに大きな情報を仕分けることはできません。このへんを意識するとしないとで、「伝え方」にうまいへたが出るわけです。

さて今日、仲間と行った居酒屋に「竹輪の磯辺揚」があって、そこから学校の給食の話になり、小学校初日のまずかったメニューのことを思い出しました。それまで食べ物を残すなんてしたことのない「いい子」の私が、親たちの見ている前で、泣きそうになりながら戻しに行った情景を今もありあり思い出せます。今は笑えますが、あの頃は忘れてしまいたかった恥ずかしく悔しくつらい思い出・・・。

昔の出来事の記憶は映像として保存されていて、何かの言葉をきっかけに思い出すのだそうです。また記憶は少しずつ変化します。鮮明に覚えているつもりの昔の記憶も、事実をたどれぱけっこう違うのだそうです。
すっかり忘れていたことを、何かの拍子に思い出す。「記憶の底から」なんて言い方はとても言い得ている気がします。人間の脳は不思議なものです。

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by 50TEMPEST | 2005-11-13 09:24 | 氷山思考