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人の生き方を決めるもの 考えるな…禁止令11

Aさんの父親は、幼いAさんが、幼いなりに考えて質問したとき、よく言いました。
「バーカ!くだらないことを考えるんじゃないよ」

Bさんの母親は、幼い娘のBさんに、いつも真剣に言って聞かせました。
「女はね、いい男をつかまえることが幸せだよ。よけいなことを考えず、男についてきゃいいんだよ」

Cさんの父親は、酒がはいると、幼いCさんはじめ家族にいつも口癖のように言っていました。
「お前たちは何も考えず、黙って俺についてくりゃいいんだ」

Dさんの母親は、幼いDさんが男女の形の違いに興味を持って聞いた時、嫌そうに言いました。
「そんなこと、考えるんじゃありません!」

                 *               *

このように育てられた場合、その人は「考えるな」の禁止令を持つ場合があります。大人になって、考えなければならない場面で、思考が停止してしまったり、混乱してまとまらなかったりするのです。

人は自分の考えや思いを、承認してもらったり、支持してもらったとき、うれしいものです。大人になって、何かをなしとげようとするには、かなりのエネルギーが必要ですが、そのエネルギーは、相手からの承認によって生まれてくるのです。

幼い子どもが幼いなりに何かを考えたとき、それがどんなに未熟なことであったとしても、「考えた」ということ自体は認めてあげると、子どもは「ああ、自分は考えていいのだ」というメッセージを受け取ります。

逆に、頭からバカにしたり、嫌悪したりという表情を見せると、「ああ、自分は考えず、素直に従っていたほうが、親は喜ぶのだ(それが正しいことなのだ)」と解釈します。

未熟なのは当然ですが、いったん認めてあげた上で、方向についてはうまく軌道修正してあげると、自信を持って学んだり考えたりするようになるのですね。

子どもって、おもしろいことを考えるものですよね。
娘が2~3歳の頃、上野動物園に連れて行くとたいそう喜んだので、しばらくして、今度は多摩動物園に連れて行ったことがあります。
入口を入ったとき、娘が言いました。
「ここって、下の動物園?」
私たち夫婦は思わず吹き出し、とてもうれしくなって娘を抱きしめました。
「そうか、お前はそういう風に考えたのか。いいぞ」
娘は、ちょっとロジカルな文系人間になりました。


人の生き方を決めるもの 禁止令って?1

※自分の整理と説明のネタ用に書いています。記事に出てくるケースはフィクションです。

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by 50TEMPEST | 2006-07-24 07:35 | 日々の交流分析