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ゆめ芝居 それがしの申しますことひと通り・・・

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聴くトレーニング

「聴き方3態」などといって、聴き方を変えて体験してみるワークがありますね。
私自身も、講師としてよく使います。

先日、ひさしぶりに自身でやってみる機会がありました。
①横を向いて、無反応で聞く
②正面を向いて、無反応で聞く
③正面を向いて、あいづちやうなづきをして聞く
まあたいていは、③が話しやすく聞きやすい、だからちゃんと聞きましょうね、という結論になります。

ただ、参加者から、「最近若い人から『②が一番よく聞ける』という意見が出ることがある」との発表がありました。これはおもしろい指摘です。
それって、どうなんでしょうね。私などは、②では相手の視線に耐えられず、目がさまよってしまったのですが。

ところで、考えてみると(②が聞きやすいかどうかは別として)、③は話がはずむようですが、本当に聴けているとは限らない気がします。
話す側にとっては話しやすく、聞く側にとっても自身のアクションとともに話し手の様子も視覚情報として入るので、話が盛り上がっていくのは確かでしょう。
しかし、聴くというのが、言葉面でなく話し手の心を知ろうとすることならば、アクションや盛り上がりとは違うように思えます。

話がはずむ分、聴けてないことがありそうです。また、その時は聴いていても、心に残っていないなんてこともありそうです。
交流分析的に言えば、「ひまつぶし」には③が適しているが、「親密」には必ずしも適しているとは限らない、ということになりますか。

電話コーチングが成立するのも、視覚情報がないことで、情報収集が鋭敏になるのではないかと思います。
コミュニケーショントレーニングとしての「聴き方3態」は、導入のワークとしては良いものですが、「聴く」ことそのもののトレーニングはまた別物と、心してかかるべきだと思いました。


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by 50TEMPEST | 2006-08-12 07:06 | 仕事の記録