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ゆめ芝居 それがしの申しますことひと通り・・・

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人の生き方を決めるもの 禁止令って?4

12の禁止令を順に説明してきました。禁止令というものを知ることで、子育て場面での責任が意識されるようになってもらえれば幸いです。
なお、人の生き方を決めてしまうことについて、影響の大きいもの12個が整理されているということであって、12に限定されるものではありません。

12の禁止令
1.存在するな …Don't do that
2.お前であるな 男(女)であるな …Don't be the sex you are
3.子供であるな …Don't be child
4.成長するな …Don't grow
5.成功するな …Don't succeed
6.何々するな …Don't do that
7.重要であるな …Don't be important
8.属するな …Don't belong
9.近づくな …Don't love. Don't trust
10.健康であるな …Don't be well
11.考えるな …Don't think
12.感じるな …Don't feel
        *          *
 
自分が持っている禁止令は、自分ではわかりにくいものです。これまで書いてきているように、親が言葉以外で無意識に発しているメッセージがもとになっていますし、親の意図どおり受け取るとも限りません。
また、何かで隠されていることもよくあります。たとえば、「存在するな」という禁止令を受け取ってしまった子どもは、他の機会に与えられた別のメッセージのほうに忠実になることで、自分の存在を保とうとするのです。

Aさんは離婚した母親の女手ひとつで育てられました。その過程で、母親は「この子さえいなければ」と何度もため息をつきました。赤ちゃんのAさんにとっては、存在の危機です。母親の愛情を確保しなければ生きていけません。
少し物心がついて、母親から「何事にもがんばりなさい」と言い聞かされたとき、Aさんはそれを取り込み、生き方の骨にしました。一生懸命やるから生きていていいでしょうというわけです。Aさんは文句なしのがんばり屋さんです。それは、彼の生き方の陰に禁止令があるのです。

禁止令よりも少し後に、言葉が理解できるようになってから、言葉として言って聞かされるメッセージを「指示」と言います。親は良かれと思い、あれこれと子どもに言いますね。そしてその中でも、やはり人の生き方を強く決めてしまうものがあり、これを「ドライバー」と言います。
Aさんは、「存在するな」の禁止令に従わないかわりに、「一生懸命やれ」というドライバーを取り込んだのです。

親の子殺し、子の親殺し、気の滅入る事件が多発しますね。これらの背景には、何らかの親の育て間違いがあると思います。
子どもは親を見て育つのです。有形無形、親が与えるものから自分の生きる脚本を作るのです。親は、おおらかに愛情をこめて子どもを育てて欲しいものだと心から思います。

         *          *

ドライバーについて、またシリーズでご紹介していこうと思います。

5つのドライバー(駆りたてるもの)
1.完全であれ …Be perfect!
2.他人を喜ばせろ …Please others!
3.一生懸命やれ …Try hard!
4.強くあれ …Be strong!
5.急げ …Hurry up!



※自分の整理と説明のネタ用に書いています。記事に出てくるケースはフィクションです。

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by 50TEMPEST | 2006-08-18 07:18 | 日々の交流分析