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ゆめ芝居 それがしの申しますことひと通り・・・

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顔に書いてある

先日の土曜日曜、世界陸上の中継で女子7種競技(ヘプタスロンというそう
です)を見続けてしまいました。

初日に100mハードル、走り高飛び、砲丸投げ、200m走。2日目に走り
幅跳び、槍投げ、800m走をやり、合計ポイントで争うという、すごい競技
なのです。

それに、選手は美人ぞろいです。
顔もスタイルも、競技しているフォームも美しい。

さらに感動的なのはビクトリーランでした。

暑い中、2日間にわたって競技を続けてきて、最後に800mを走った選手たち
は、しばらくの間へたりこんでしまいます。そして互いに健闘をたたえてハグし
合います。

それから選手全員が手をつなぎ(30人以上ですよ!)、満面の笑顔で場内を
回るのです。
ところどころで立ち止まっては観客席に手を振ります。こんなシーンは見たこと
がありません。
選手たちの間には、長い時間を共有したというだけではない、熱い共感が生まれ
ているようでした。

ポイント制ですから、競技は常に自分との戦いです。互いに戦いあう敵であり
ながらも、同時にまた、共通の敵と戦う仲間同士であるという二重の関係が成立
しています。
また、個々の競技の得手不得手もあり、そうしたことでお互いに存在を認め合え
るのでしょうね。

これは見る価値ありの競技です。
ずっと追いかけてくれたBS-iにお礼を言いたいです。


アスリートたちの表情が本当に明るくなったな、と思います。
カメラに向かってスマイルしたり手をふったり、投げキスをしたり。

昔は、みんなむっつりしていたものです。
なぜでしょう。たとえば社会主義国の選手は、国家スポーツということで、重い
荷物を背負っていたのかもしれませんね。全体的にも、禁欲的、求道的な空気が
あったように思います。

そういえば以前のオリンピックで、ある水泳選手が「楽しんできます」と言った
のに対し、バッシングが起きたことがありました。

今は、みんな楽しんでいるようです。彼らの姿や表情からは、はつらつとした命
の輝きが伝わってきます。


ところで子供の頃悪いことをして叱られた時、「ウソをついても顔に書いてある」
と言われたことがありませんか。
書いてあるはずがないと思いつつも、おどおどしたり、逆に強がってみたり。
おそらくは、いつもと違うその様子をしっかり読み取られていたのでしょうね。


人は何も言わなくても、ただそこにいるだけで、何かを伝えます。
言葉面よりも、瞬間瞬間に言葉以外で伝えられる「ノンバーバル・メッセージ」
にこそ、本音が現れるものです。

ヘプタスロンの選手たちの笑顔には、はればれとした達成感や、支えてくれた
観客への感謝が書かれていました。
さらに、彼女たちからは、生命、仲間、若さ、平和など、たくさんのポジティブ
なメッセージも伝わり、私はすっかり感動してしまいました。

             …心に届けコミュニケーション NO.7 より
by 50TEMPEST | 2007-09-04 12:45 | 他に書いた記事