ゆめ芝居 それがしの申しますことひと通り・・・

igarashi.exblog.jp
ブログトップ

往生

考えてみれば、父の死はなかなか見事なものでした。

危篤で病院に運ばれてからも、「予断を許さない」と言われながらひと月ほどがんばりました。
その間、遠くに住む姉妹にも会うことができました。

そして、私の資格試験の日(その日は叔父の家でお祝事のある日でもありました)の翌朝に息を引き取りました。

病気の性質から、苦しくはあったでしょうが、痛みはなかったでしょう。
穏やかな旅立ちでした。

不思議なことに、そのタイミングで定期預金のひとつが満期になりました。
金額は葬儀費用に見合う額でした。

納棺の日の朝、父の庭に、今年最初の花であるスイセンが咲きました。
母はその花を棺に納め、父は自分の育てた花とともに逝きました。



平凡なひとりの男の死としては、これ以上ないぐらいの幕切れだと思います。
[PR]
by 50TEMPEST | 2008-05-08 08:22 | 見て聞いて考えた