ゆめ芝居 それがしの申しますことひと通り・・・

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生まれた長屋

函館で少し時間があり、葬儀の斎場から近かったので、5歳まで暮らした長屋にカミさんと行ってみました。
高砂町というその街は、町名が若松町に変わっています。

昭和通りという、けっこう賑やかだった記憶のある通りを歩きます。
朝なので、店はしまっていますが、こんな地味な通りだったかなと頼りなく思いながら…。

「福助湯」という銭湯の看板がありました。
今は商売はやっていないようでしたが、この名前は記憶にあります。

昔は、銭湯らしい玄関で、福助人形がどこかに描いてありました。
中には、東映の時代劇のポスターがたくさん貼られていました。
今は、モダンといえばモダンな形に改築されています。

とすると、向かいにポストのある酒屋さんがあって、その横路地をはいればいいのです。

細い路地です。
ハガキの投函を言いつかって、この路地の水溜りに落としたことがあります。

紙芝居が来た、こびろい場所。こんなに狭かったでしょうか。
ここで、よく犬がつがって、近所のおばさんにどやされていたっけ。

6軒の棟割長屋のあった場所は、取り壊され、区画が囲われていました。
何かがたつのでしょうか。確かに地番はここです。

長屋の端には釣瓶井戸があって、「井戸のある長屋」と呼ばれていたらしい。
もう井戸はありません。

駆け回った長屋の路地も、短く狭いものでした。
こんなものなんでしょうね。こっちは5歳のチビだったのですから。

あたりをひと回り。
50年前のままとおぼしい家もたくさん残っています。

変な角度に曲がる道。
ああ、あの角はたしか菓子屋で、生まれたばかりの妹のために「カルケット」を買いにきたっけ。

記憶はどんどんよみがえります。
人情に満ちた長屋でした。ここに暮らしがありました。
しかし、何とかここから這い出したいと、両親ががんばった場所でもあります。

タイムマシンで戻ると、こんな感じがするのかもしれません。
すっきりしたような、意外のような、不思議な感動を味わいつつ帰りました。
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by 50TEMPEST | 2008-05-12 07:51 | 見て聞いて考えた