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ゆめ芝居 それがしの申しますことひと通り・・・

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人事担当者の育成とは

自分のキャリアをふりかえって、すぐれた人事屋だったとは思いません。
こんなことも知らなくて恥ずかしいな、と思いながらやっていたように思います。
必要に迫られて勉強はしても、もうひとつしっくり腑に落ちない思いもたくさんしてきました。


人事は専門性があるだけに、体系的に時間をかけて育成したほうがいいと思います。
もちろん、社員目線を持てないカチカチの専門家を作ってしまってはNGですが。

専門的な理論も含め、ちゃんと学ぶ必要があるもの(A群)を挙げます。
・労働法規
・給与制度
・評価と配分
・人材育成

実務とともに学ぶべきこと(B群)もありますね。
・給与計算
・税制
・社会保険
・海外処遇
・健康管理(メンタル含む)

人事と労務が分かれている大会社の事情は知りませんが、多くの会社では、異動や配属で担当者ができてくると、B群の領域から仕事が始まります。
しかし、給与計算が定期的に発生し、実務に追われるため、A群がおろそかになりがちではないでしょうか。


私の場合、40過ぎて異動で人事になったとき、一応法科上がりで馴染みがあったので、実務的な労働法規を自分で勉強しました。
これをしておいてよかった。自分の土台になりました。

その後、少しずつ勉強はしたものの、体系的でない勉強は効率も悪いし、記憶力も落ちているしで、はがゆいことでした。
それでも給与制度を多少勉強したおかげで、それまで給与改定時に毎年使われていた指標がまったく意味のないものであることに気づいたりもしました。

海外駐在員の処遇制度見直しのときは、まったく手がかりがなく、困って外部の研究会に参加させてもらいました。
その時などは、しばらくの間、先進企業の人たちが話している内容そのものが理解できず、恥ずかしい思いをしました。


人事担当になろうという方は、まじめで勉強熱心な方が多いので、
・流行りものに食いつきたがる
・話をむずかしく考えたがる
・課題が何なのか、わかったような1語でくくりたがる
などという傾向があるように感じます(私の勝手な印象です)。

そのあたりも、専門知識をきちんと勉強して本質をとらえていれば、対応が変わってくるのではないかと思ったりします。
by 50TEMPEST | 2009-06-14 08:08 | 人事と給与