人事の仕事をしている知人と話していて、「人事の本質は何か」という話になりました。
管理か、社内顧客へのサービスか、ということです。
その場の人は皆、一も二もなく、社内顧客へのサービスだという意見で、私としてはちょっととまどいました。
というのは、自分が人事屋時代にどう考えていたか、単純に言えなかったからです。
管理としか考えなかったというわけではありません。
でも、そんな割り切った考え方もしていなかった。
私は、社員が気持よく帰属意識を持って働ける、そんな仕組みを作って回すことを自分の任務と考えていたと思います。
しかし、社内顧客へのサービスとまでは言い切れません。
コストなど、バランスをコントロールしていくべき要素はたくさんありますから。
それは管理といえば管理かもしれない。
何事も広い意味ではサービス業だは思いますが。
この議論は、物を考えるときの立ち位置として、経営側に立つか社員側に立つかということでしょう。
または、目線が上からか下からか。
これは個人の哲学の問題です。
しかし、同時に企業風土にも大きく関わることだと思います。
ということは、たどればトップの「人」に関する哲学に行き着きますね。
私の育った会社は、どちらかと言えば「右向け右」の得意な会社でした。
それで発揮される力と一体感はすごい強みです。
自分がぶれていたとは思いません。
そうした会社では、表記のような問題は生まれる余地がなかったのかもしれません。