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「銀の匙」を3年かけて読む授業

NHK-TV「ザ・コーチ」で、灘中高の伝説の国語授業のことを知りました。
かつて県立高校の受け皿校レベルだった灘校が、東大入学トップクラスの学校になったのには、これがあったというわけです。

同校は、一学年全クラスの教科をひとりの先生が担当し、中学から高校まで、ずっと持ちあがる形をとります。
橋本武先生は、中学の3年間を、岩波文庫「銀の匙(中勘助)」を読むことにあてました。

ただ読むだけではありません。とにかく寄り道をするのです。
菓子が出てくれば生徒に食べさせてみる。
百人一首が出てくれば、やってみる。
凧が出てくれば、作ってあげさせてみる。
干支が出てくれば、十干十二支を教える。

これを通して、国語嫌いの子供たちも地力がつき、ついには100人以上が東大に合格するようになっていったのです。
日比谷が灘に抜かれたというニュースを、私の世代はよく覚えています。


言葉を頭の世界でわかったと思わず、実際に味わうということ。
その確認作業を経るうちに、文字の世界と現実の世界に、しっかりしたつながりができたのだと思います。

そして、わかりない言葉を調べるという習慣にもなったのでしょう。
それが繰り返されれば、番組中、武田鉄矢さんが言っていた「知的体力、肺活量」にもなるのだ思います。

国語の力がつけば、他の教科の理解も増します。
最近は、出題が何を聞いているのかわからない子供がいると聞きます。ゆゆしい問題です。

灘校のレベルアップには、もちろん他の先生の努力もあったとは思います。
ただ、6年ごとの、橋本先生の教え子たちが、いつも合格数日本一だったという事実。
これは誰も何も言えない証明ですね。
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by 50TEMPEST | 2009-10-25 14:12 | 見て聞いて考えた