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ゆめ芝居 それがしの申しますことひと通り・・・

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スキルを教えるということ

コンサルタントや講師の方とお知り合いになると、何を教えてらっしゃるのですか、という話になります。
そんな話の流れで、「もうスキルの時代ではない」ということをおっしゃる方がよくあるのです。

スキルでなければ何なのか、いろいろお考えはあるでしょう。
「講師が伝えるべきものは今やマインドだ」とおっしゃりたいのかもしれません。

また、そうおっしゃる根拠は、クライアントさんの声なのか、その方の哲学なのか。
そのあたりから先に話を深めないまま、通り過ぎることが多いのですが・・・。


私は、スキルでいいじゃないか、と思います。
何かができるようになるということは、それが何であれ、スキル化したと言えるのです。

だから、たとえば「気持ちの持ち方」を教えて、受講者さん本人がセルフコントロールできるようになったとしたら、内容はマインドであったとしても、それは「スキル」を教えたことになる。
講師が受講者さんに行動変容を期待するなら、結局スキルを教えるということになるのだと。


マインドから変わらなければ十分ではない、という意見もあるでしょう。
しかし一方で、マインドは簡単には変わりにくいもの。

心理操作でもすれば別ですが、講師がマインド面の落とし込みまで配慮したとしても、本人がガラリと本当に変わるものなのか。
私自身がそうだったのですが、マインドなど変えられたくはない。
では、しぶとい受講者がマインドを変えなかったとして、その研修は失敗なのか。

表面の技だけ教えればよいと言っているわけではありません。
しかし、一歩踏み出せるようにしてあげることも大事なこと。
踏み出して、歩いているうちに、マインドができてくることだってよくあります。


スキル、マインド、どちらも定義の問題のような気もしますが、「もうスキルの時代ではない」なんて、わかったような言い方をされると、それ以上話を聞く気にならないもので・・・。
今度、機会があれば、少し食い下がってみましょうか。
by 50TEMPEST | 2010-12-10 12:01 | 見て聞いて考えた