話し言葉は、2種類で成り立っていると言えます。
「レポートトーク」と「ラポートトーク」です。
ところで、以前私は、コーチングのトレーニングで、「レポトーク」と「ラポトーク」という言葉を教わった気がします。
その時はあまり記憶に残らず、通り過ぎていました。
最近、ふと思いつきました。。
レポはレポートの略なのだ、ということです。
また、ラポはラポートの略で、カウンセリングなどでよく言う「ラポール(橋)」の英語読みなのだ、ということです。
略さない方が、頭に残ることがあるのは不思議ですね。
また、何年も忘れていたことが、パッとつながってよみがえるのも不思議です。
レポートトークは、提案、要望、質問、情報など、実務的な内容を伝える会話ですね。
ラポートトークは、気持ちを伝えるなど、親密さを創り出す会話ですね。
道具的コミュニケーションと自己充足的コミュニケーションという区分と、ほぼ同じと言っていいのでしょうね。
ビジネス場面では、どうしてもレポートトーク中心になりがち。
つまり、やろうとしている課題の進捗や出来具合を話すといった具合です。
しかし、それだけでは冷たい感じがして心が乾きます。
話の本題そのものでない、ラポートトークも織り込むことで、よりよい結果につながるのです。
つまり、相手の人間的なところにピントを合わせた、気持ちを聞いたり、思いやるやりとりです。
要はバランスということ。
さらに話を広げるなら、経営学の三隅二不二先生の「PM理論」を思い出しました。
管理者は、組織に対して目的志向だけで関わるよりも、構成員の親密性に働きかけることもしたほうが、結果はよいということ。
ひとつの、おおきな「真理」を、経営学、コミュニケーション、それぞれの面から見たのだ、と言えそうですね。
2種類のコミュニケーション