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ゆめ芝居 それがしの申しますことひと通り・・・

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あまちゃんと交流分析

今年のブームといえば、『あまちゃん』ですね。
私も、カミさんとほぼ毎日見ました。

何と言っても宮藤官九郎の脚本。
ストーリーもさることながら、舞台劇的な、ちょっとした言葉遊びやオチのつけ方には笑わされました。

能年玲奈さんの演技もすばらしいと思いました。
朝ドラといえば、たわいもない出来事を大騒ぎする筋、ヒロインの大げさな演技というのが通り相場だと思っています。

しかし、彼女の自然な表情は、大竹しのぶの若い頃を連想するものがありました。
劇団のようなところで学んだものではないのでしょうが、天才的だと思います。


それはさておき、お話は、地味で暗くて向上心も協調性も存在感も個性も華もない、パッとしない子だった天野アキちゃんが、次第に自分の力に気づいていき、地元の町おこしのリーダーになっていくという物語でした。

アキちゃんは、母の実家である北三陸にやってきて、おばあちゃんのエネルギーにすっかり感化されます。
「じぇじぇ!」とか「かっけー!」とか、地元の感嘆詞をどんどん口にするようになります。

そして、そのあたりから元気な子になっていくのですが、交流分析的に、これは理にかなっているのです。
個性も華もないパッとしない子というのは、5つある心の面(自我状態といいます)のうち、FCが低いのです。

FCが低いのは、何をするにも、エネルギーが出ない状態です。
人として本来持っているはずの、生きる力が表に現れないのです。

育つうちに、自分自身に自信が持てなかったり、傷つくことがあったりすると、そんな生き方の子になります。
おそらくアキちゃんも、ちょっとしたいじめにあったりして、そんな生き方を身につけたのでしょう。

そんなFCの低い人が、どうすればよいかというと、簡単です。
子供っぽいことをするとよいのです。
逆の言い方をすると、大人っぽくないことをするのです。

派手な服を着う、感嘆詞をひんぱんに使う。
勝手な歌を歌う、小さな子供やペットと遊ぶ。などなど。

急に性格が裏表に変わるものでもありませんが、続けているうちには必ず効果が出ます。

ですから、アキちゃんは、「じぇじぇ!」とか言っているうちに、次第にFCが高くなってきたのです。
その後いろいろと辛い目にあって落込みながらも、それでだめになることなく、強く生きられるのは、本来持っていた生きるエネルギーが出るようになったからなのです。

そして、その様子を深い所で支えてくれる、おばあちゃんやお母さんに見守られた面もあるでしょう。
FCは、関わる人の優しい心の面NPを刺激して、高めるのです。、


ですから、もし自分のことを、以前のアキちゃんのような、地味で暗くて向上心も協調性も存在感も個性も華もない、パッとしない人間だと考えている方がいたら、ぜひ「じぇじぇ!」とか「かっけー!」とか、言いまくることをお勧めします。
また、他の感嘆詞「オー」「イェイ」「ほぉー」「へぇー」「やった!」などでもかまいません。
by 50tempest | 2013-11-03 07:44 | 日々の交流分析