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ゆめ芝居 それがしの申しますことひと通り・・・

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TK氏の場合 交流分析的仮説

●TK氏の生い立ち
TK氏はプロスポーツ選手でした。彼の父親はすぐれた選手で人気もありましたが、チャンピオンにはなれずに終わり、引退後は後進の若者を育てていました。彼は男2人の兄弟の弟です。父親のもとで修行し、素質に加えて人一倍の努力でチャンピオンに上り詰めました。
彼は間違いなくひとつの時代を作りましたが、引退後は周囲との間でなにかと摩擦を起こすようになり、特に父の入院、死去をめぐって、兄と絶縁状態に陥ってしまいました。

●TK氏の人生脚本
禁止令:子供であるな、近づくな、感じるな
男の子は当然のこととして、父の後を継ぐことを期待されました。明るい性格の兄はあまり体格に恵まれていなかったので、期待は体格の大きい彼にかかりました。兄に対抗して親の愛情を得るためには期待に応えることだと、幼い彼は無意識のうちに決断しました。成長してくると、その期待が具体的に見えてきます。そうだ、自分は少しでも早く強い選手になって、父がなれなかったチャンピオンになるのだ。彼は親方としての父親に弟子入りしました。
計算が違ったことがありました。その一つ目は兄もすぐ弟子入りしてきたことです。彼は、対抗馬としての兄の存在がいつも背中から迫るのを感じて生きることになりました。
計算違いの二つ目は、父親は弟子入りを喜んではくれたようでしたが、弟子入りとは親子の縁を切ることだと宣言されたことでした。父の愛を独占しようとしたのに、父は一段高い存在に離れてしまったのです。
父親も感情表現の下手な人でした。彼は、そうした環境と経験の中で、愛情は求めても得られないのだと学び、素直な表現ができないまま大人になっていきました。

ドライバー:一生懸命やれ、強くあれ
彼の人生のテーマは父を超えることです。そのためには努力はいといません。父のように強くなれば、父は喜んでくれるはずです。
父は体がなかったので、自分は体を大きくするよう努めました。素質に加えて人一倍の練習を積重ね、たちまちかつての父の地位まで行きました。でも無意識のうちに期待していた熱い賞賛は与えられませんでした。
では父がついに行けなかった所まで行ければ、父は喜んでくれるはずです。さらに努力を重ねてチャンピオンになりました。でも期待した満足感はありませんでした。
実は、彼の脚本は一生懸命やることこそが価値であり、結果は二の次だったからです。努力している時だけ充実感があるのですが、それは果てしのない道です。
また、遅れて兄もチャンピオンになりました。水をあけたと思ったのに追いついてくる、兄は嫌な存在です。彼は、いつも追いまくられている感じもあったのです。
彼自身は、いつも感情を押し殺して話します。目が笑っていません。父を真似て、強い選手はそういうものと決めてかかっていたのです。しかし、そういう接し方をする限り、相手から感情のこもった反応は返らないものです。彼は父と同様、孤高を気取る選手でした。
彼も体力の衰えには勝てず引退しました。さあ、今度はどうやって親の愛を得ればいいのでしょう。兄も一足先に引退しています。父の愛を得られる立場を確保するために、兄としばしば争いになりました。それは父の葬儀での立場を争うことにまで発展しました。
彼は幼い時思い定めた方向に一途に走ったために、世の中のことを学ぶ時間も少ないまま、なりゆきで「大物」になってしまったようです。親うんぬんでなく自分自身の価値にどこかで気づくことができていれば、客観的に見て自分はあせらなくてもいいのだと知ることができていれば、謙虚に物事も学べたし、助けも得られたでしょう。これほどまでに苦しまなくても済んだだろうと思います。
                  *****
参考:

12の禁止令

1.存在するな
2.男(女)であるな
3.子供であるな
4.成長するな
5.成功するな
6.何々するな
7.重要であるな
8.属するな
9.近づくな
10.健康であるな
11.考えるな
12.感じるな

5つのドライバー(駆りたてるもの)
1.完全であれ
2.強くあれ
3.一生懸命やれ
4.他人を喜ばせろ
5.急げ

※これは交流分析(TA)の応用を考えるためのフィクションストーリーです。
貴〇乃花光司氏を評価分析するものではありません。
by 50TEMPEST | 2005-06-29 08:08 | 日々の交流分析