ドライバーにとらわれていることから、人は瞬間瞬間に、さまざまな気持ちを味わいます。
たとえば、私のように「完全であれ」のドライバーを持っていると、何かをするとき、必要以上に完全にやりとげようとしがちです。
人前で話をするとします。「うまくやる」ことを目指すのですが、実際には完全にうまくいくことばかりではありません。
するとドライバーがありますから、「完全に」できないことで落ち込み、モヤモヤした、いやな感情を味わいます。単にうまくできなかったことを残念がる気持ち以上に、落ち込むのです。これを「ラケット感情」と言います。
その中にあって、色々に心が揺れます。
①完全にできないような自分はダメ。人とくらべて能力がないのだと考えることがあります。
I'm not OK,You're OK
②完全にできなかった原因を何か他の要素に求めて、「彼が遅れて来たので…」などと、そのせいにしたくなります。
I'm OK,You're not OK
③自分自身も、自分をとりまく他人や状況も、信じられず、「どうせだめなんだ」と投げやりになることもあります。
I'm not OK,You're not OK
このように気持ちがぐるぐると回り、その中に浸るのです。
①、②、③のどこから始まるか、どこに落ちつきがちかなどは、人により基本的な傾向があります。
このぐるぐる巡りにいる限り、解決はなされませんね。
しかし結局のところ、ドライバーにとらわれているためにそうなるのですから、前に述べた「アロワー」をうまく使えば、ここに落ち込まずにすむのです。
上の例では、完全にはうまくできなくても、自分らしくはできたとか、前よりよくなったとか、頭を切り替えることによって、次に出る発想も建設的なものになり、結果的にはもともとの期待であった「うまくやる」ことに近づくわけです。
この、瞬間瞬間のうちに自分の脚本を演じ、その考え方を強化していく現象を「ミニスクリプト」と言います。
※自分の整理と説明のネタ用に書いています。
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