先日電車で居眠りをしていたら、同じシートの先のほうで言い争いが始まり、
起こされてしまいました。
私のすぐ隣をA氏、順にB氏、C氏としましょうか。
聞こえてくる限りでは、B氏がドサッと座ったので、どうもヒジがC氏に
当たったらしい。
C氏はB氏に謝れと言っているようです。
ただ、C氏の口がすばらしく回るのです。
この野郎とか、出るところに出るとか、県警の誰々がとか、ポンポンしゃべり
つづけています。そこらの噺家顔負けです。
その間、肩で押したりするので、A氏まで揺さぶられる形になり、若いA氏は
たまりかねて他に移りました。おかげで私には揺れがこなくなりました。
そのうち、降りる駅になったのでしょう。
C氏は「降りろ!」と迫ります。
C氏より年配のB氏は、「嫌だよ、俺は○○まで行くんだから」と動く気配が
ありません。
ついに、C氏は捨て台詞を残して降りていってしまいました。
明らかにホッとした空気になった車内で、今度はB氏がしゃべり出しました。
「しょうがない奴だ、まったく…」
車内はシカト状態。
「そうでしょう?あんた」
おっと、今度は私に矛先が向いたのかな(目をつぶっていてわかりませんが)?
もし私が意見を言うなら、原因を作ったという意味で、非はB氏にある。
C氏はおそらく謝ってほしかっただけでしょう。
それなら、そう言えばよかった。
この野郎!と始めてしまったために、B氏も構えてしまい、謝りにくくなった
のです。
お互いに引くに引けず、あとは、大きな犬にキャンキャンと吠えかかる子犬
のような状態が続いて、まあ子供のケンカというやつです。
「ヒジが当たって痛かったですよ。気をつけてください」と言えなかったC氏。
「申し訳ありませんでした」とひとこと言えなかったB氏。
しょうがないという意味では、どっちもどっち。
私には、居眠りを中断されて迷惑なだけです。
ただ、これはクレーム対応として応用可能な学びですね。
私は関わりたくないので、あらためて居眠りを再開しました。
…心に届けコミュニケーション No.8より