22~23日、日本交流分析学会が開催した、ヴァン・ジョインズ博士の「人格適応論」ワークショップに行ってきました。
【要点】
●生き延びるための適応(surviving adaptation)
2歳ごろまでに、親の育て方によって形成される適応タイプ
・創造的白昼夢者
・才気ある懐疑者
・魅力的操作者
●行動上の適応(performing adaptation)
その後、6歳ごろまでに、自分自身の活動とそれに対する親の関わり方との関連で形成される適応タイプ
・おどけた反抗者
・責任感ある仕事中毒者
・熱狂的過剰反応者
人は、双方から1~2のタイプを持っている。
プラス面もマイナス面もあり、特にストレス下では特徴的な反応をする。
それぞれ、オープンドア、ターゲットドア、トラップドアを持つ。
これは、思考、感情、行動の3つの領域のうち、どれかが該当する。
セラピストがクライエントに働きかける場合、オープンドアからの働きかけは受け入れやすいので、まずそこからラポールを形成する。
次に治療上の焦点であるターゲットドアから働きかけて、オープンドア領域と統合できると、トラップドア領域に変化がおこる。
トラップドアに直に働きかけても、頑なになってしまい、有効でない。
【感想】
TAのドライバーや、ラケット感情に関する理論が、うまく整理統合され、実践的になったように思いました。このタイプに精通すると、ツボをおさえた対応ができそうです。
当日の、2人のボランティアに対するセラピーでは、ひとり1時間かからずに、深いところまで現れてきました。基本的にはゲシュタルトのスタイルでの再決断療法ですが、ロジャース流では、こうはいかないでしょう。
人格適応論というネーミングは、ちょっと古めかしいので、何か口当たりのいいものにしたいですね。