ゆめ芝居 それがしの申しますことひと通り・・・

igarashi.exblog.jp
ブログトップ

心の病の増加傾向【MOVEON人事マガジン 8】平成16年8月

社会経済生産性本部メンタル・ヘルス研究所から「産業人メンタルヘルス白書 (下記)平成16年8月20日」が出されました。
これによると、心の病が最も多い年齢層について、約半数の企業が「30代」と回答しているそうです。
また不調者をふやさない対応としては、管理職者の日々の管理の重要性に触れ、「日頃から部下の抱える仕事の難易度や業務の進捗を管理し、育成の視点で支える役割、日常の業務管理・職場管理の重要性がクローズアップされた」としています。

お役所は、会社に対して労働時間数のしばりをかけて来そうです。現状、労災防止の観点から脳心臓疾患を念頭において行なわれているのと同じ運用です。お役所関係のセミナーを聞いたりしていると、どうもそんな気配がします。
確かに、過重労働で「うつ」の発症が増えるのは間違いないのでしょうが、だからといって「働かすな」で済ますのは論理が飛躍しているような気がしますね(風邪の患者に痔の薬を与えるようなと表現した人がいました)。

お役所はそれでいいとして、「働かすな」と言われても会社はそうはいきません。高額和解金で話題になった某大手広告代理店のようなケースは特別です。普通の会社で普通に増えているメンタルヘルス不全に対しては、ちっとも解決にならないと思います。
結局「働かすな」というのは発症する危険度を下げる策であって、根本的な予防対策ではないのですね。

現代人のストレスの種の多くが「人間関係」であることは、よく言われています。普通の会社が対策を考えるとしたら、やはりそこにピントを合わせるのが筋だと思います。たとえば、ヒューマンスキルのトレーニングのようなことを地道にやるのが一つの手でしょう。
メンタルヘルス白書が、管理職者による「部下を看て支える」役割の重要性を指摘しているのは、そうしたことを示唆しているように思えます。

************************************
(要約版)
Ⅰ.企業における「心の病」の実態 ~産業人を取り巻く状況は悪化~   
  1.最近3年間の企業における「心の病」は、約6割の企業が「増加傾向」
    と回答。
  2.「心の病」による「1ヶ月以上の休業者」は、66.8%の企業で存在。
  3.最も多い疾患は「うつ病」であると、85.8%の企業が回答。
  4.「心の病」が最も多い年齢層は、約半数の企業が「30代」と回答。
                 
Ⅱ.メンタルヘルスへの取り組み ~管理監督者の役割と機能を重視~
  1.具体的なメンタルヘルス施策は「管理者向け教育」が、62.3%と
    トップ。
  2.「4つのケア」(旧労働省指針)の企業における優先度では、ライン
    ケア」を重視。
  3.「管理監督者に相談しやすい雰囲気づくり」を期待している企業が、
    3割弱。
  4.「安全衛生委員会」で取り組みを推進している企業が、半数を超える。

Ⅲ.施策と「心の病」との関係~不調者を増やさないアプローチが効果的~
「心の病」の増減傾向が「横ばい」の割合が高いか、「増加傾向」の割合が低い
 企業の特徴 
  1.「メンタルヘルスの取り組みの考え方・目的」では、「不調者・病人の
    早期発見・早期治療」より「労災・事故等の発生防止」「疾病予防・健康
    の保持増進」が効果的。
  2.「4つのケア」優先度では、「ラインケア」重視の企業が、対策の効果
    を挙げる。
  3.「管理監督者に最も期待している役割」では、「業務内容(仕事の質)
    の管理」「能力発揮のための育成・指導」を求める企業が、不調者の増加
    抑制効果を回答。

Ⅳ.30代を取り巻く状況 ~JMI健康調査による年齢別分析より~
  1.30代を中心に「仕事への負担感のなさ」「将来への希望」「評価
    への満足感」が落ち込み、10年前との比較では、負担が増大し、
    評価満足感も急激に下降。
  2.項目応答率でも、30代の精神的負担感、定年後不安、処遇制度への不
    満が顕著に。

*10年前との比較で、否定的な回答への応答率増加が30代で顕著である項目
   「仕事がつらくてとても疲れる」「職場にいるときは、いつも気持ちにゆとりが
    ない」「定年後の生活に不安を感じている」 「現在の待遇にとても不満である」
[PR]
by 50TEMPEST | 2004-08-31 18:26 | 他に書いた記事